ある日の5分休憩。カメオ君がまた何やら困っているようです。
亀男:どこいったんだろ……。おーーい。見つからない、困った……。
兎子:パソコンに呼びかけなんかしちゃって、どうしたの?
亀男:先月の営業報告のファイルが見つかんないっす。このフォルダに入れたはずなのに……。
兎子:ファイル名を適当につけてるからよ。ちょっとしたコツを意識しておくと仕事がはかどるようになるよ。
さてさて、ファイル名の付け方を気をつけるだけで仕事がはかどるなんて本当なんでしょうか……。
ファイル名はできるだけ「ユニーク」にする
まず「ファイル名はできるだけユニークに」しましょう。
「ユニーク」は面白いということではなく、他と重複しないオリジナルなものという意味です。
ただ、ファイル名をひとつひとつ考えるのは面倒ですよね。
もっとも簡単なのは、日付や時間を入れること。ファイルには保存日時の情報があるので、日時を入れないことも多いですが、これがけっこう便利です。
毎月作るようなファイルなら「24年3月」ってわかるようにファイル名に「2403」って入れておけば十分です。
ファイル名をユニークにするとひとつのフォルダに同じ内容のファイルを複数保存することができるので、データを目視で探すのも簡単になります。「2024年3月」のようなフォルダをつくるより、ファイル名に日時を入れて管理しましょう。
フォルダ構成がマトリョーシカの用になる前に。
付け方のルールを決めておく
2つめのコツは「ルールを決めておく」ってことです。
たとえばさきほどファイル名に日時を入れることを提案しました。でも「2024年3月」をそのままつけたっていいし「202403」でも「20243」でも「令和6年3月」でもいい。
2024年(令和6年)3月なら……
・202403
・2403
・243
・0603
・63
「63」なんてつけないよ……、と思いましたか? そうでしょうか?
忙しくなってきたとき、ルールを決めておかないと、ファイル名は都合よくつけてしまいがちです。ルールをおろそかにしたファイルがたまると、困るのは自分です。
検索にもひっかかりにくくなります。
ご安心ください。ルールはそんなに多く決める必要はありません。決めておいた方がいいのはこのくらいです。
・日時の入れ方
・空白は入れない
・空白の代わりの記号(_を使うことが多い)
・ピリオドは入れない
・ナンバリングの付け方
・カッコの使い方
・記号の使い方(★とか)
注意が必要なのは「記号の使い方」でしょう。よほど自制心がないと、使い方がぶれてしまいます。
誰がみても「なんとなく」ファイルの中身がわかるようにする
そして最後にコツというには曖昧なのですが、「ファイル名は誰が見てもわかるようにする」ことです。
ファイル名をつけるとき「このファイル名で、わかるかな?」って自問自答する癖をつけたほうがいいでしょう。客先にデータを送るときなんかはとくに。
すんなり内容を理解できるファイル名が理想です。
要素を盛り込んでファイル名を長くしすぎない
逆説的ではありますが、ルールを決めてファイル名をつけると、どうしてもファイル名が長くなりがちです。
心を鬼にして、無駄な要素はできるだけ削りましょう。できれば20字以内くらいまで。俳句をしたためるように。
自分が使うデータのファイル名もおろそかにしない
「自分だけが使う」データでも、誰が見てもわかるように、わからなくても推測できるようにファイル名をつけておくといいでしょう。
ファイルを開かずとも内容を推測できるようにしておくと、作業効率がだいぶ変わってきます。最初はめんどうかもしれませんが、積み重ねが大事です。
亀男:終わったー! やったー!
兎子:このところずいぶん残業を頑張ってたみたいだけど、なにが終わったの?
亀男:気にくわないファイル名をぜーんぶ付け直しました!
兎子:え? ウソでしょ? じゃあ、頼んでたあの仕事は?
亀男:これからっす!!
兎子:今日は徹夜だわ……。
コメント